競艇選手のスタート力は○○歳から衰える


先日、シンジさんからコメントをいただいた。

とある競艇選手が50歳を超えたあたりから、動体視力が衰え始め、時計が見えなくなってきたとぼやいていたそうだ。

競艇のスタートは非常にシビアなものなので、10分の1秒が大事だ。大時計の針が少しでもぼやけて見えると、確かに自信を持ったスタートに行けないというのも納得できる。

では、具体的にどれくらいの年齢でどれくらいスタート力が落ちるのだろうか?

以前、年齢と選手勝率に関して分析を行ったことはあるが、STに関しては考慮していなかったので、今回は年齢とスタートタイミングに関して、統計的に分析してみた。

 

 

方法

過去3年間に行われたレースで、年齢別にSTの平均値を算出した。

ちなみに、レース出走時の年齢のヒストグラムは下記の通り。

age_hist

横軸が年齢で、縦軸が出走回数。

10代選手の出走回数はやはり少なく、60歳以上選手の出走回数もかなり少ない。

50代になってくると、ガクンと出走回数が減る傾向が見て取れる。

よって、分析の対象は、20歳〜59歳までとした。

 

結果

それでは、出走時の年齢別にSTを見てみよう。

age_st

 

年齢平均ST
20〜24歳0.182
25〜29歳0.174
30〜34歳0.174
35〜39歳0.172
40〜44歳0.179
45〜49歳0.182
50〜54歳0.189
55〜59歳0.188

※年齢別の表は行数が多くなるため、5歳刻みで掲載

グラフは横軸が年齢で、縦軸がST。

 

こうしてみると、確かに成長と衰えの経過がはっきりと分かる。

20代前半は、おそらく、身体的な問題というより、経験不足でSTが遅くなっているのだろう。競艇のスタートを極めるには、5年くらいの経験年数が必要なようだ。

20代後半から40前くらいまでが、最盛期。特に35歳あたりでピークを迎える。

そして、40代になると衰えが始まる。40代のうちはまだ一線で戦えるが、50を過ぎると、なかなか厳しい年齢になってくるようだ。

 

考察

とある選手のボヤキが実感通りであるという結果が出たと言っていいだろう。確かに50代から第一線であることが難しくなり始めるというのは事実らしい。

STは50代になると、ピーク時と比べて0.02くらいは落ちる。

最大時速80Kmで走るボートから、大時計の微妙な差を見分けるためには、やはり視力や動体視力が大切なのだろう。

悲しいかな、人間は歳をとると身体能力が衰える生き物だ。40代から衰えは徐々に始まる。

50代後半になると、経験不足の若手にすら及ばなくなってしまいそうだ。

しかし、勝率的に見ると、スタートの衰えは経験でカバーできるとも考えられる。STは身体的な能力が顕著に現れるもののようだが、レースの勝ち負けはそれだけで決まるものでもない。捌きやら駆け引きやらで、まだまだ戦える選手だっているだろう。

個人差だってあるので、名人戦世代の選手にも頑張って欲しいと思う。

 

シンジさん、ネタの提供、ありがとうございました。

 

集計対象期間:2013年6月1日〜2016年6月30日

レース件数:160932レース ※不成立含む

 


競艇選手のスタート力は○○歳から衰える” への6件のコメント

  1. はじめまして。Aといいます。競艇の様々なデータが詳しく分析されており、興味深く拝見しております

    そして、データ分析の依頼をお願いしたいと思いコメントさせてもらいました

    それは、各競艇場の周年記念(G1)の出目における回収率を調べられる限りの年数分、データを解析 してほしいということです。

    文書を書くのが苦手なので、ちゃんと理解してもらえる内容か不安ですが、よろしくお願いします

    • コメントありがとうございます!

      周年レースの出目データですね。
      グレードによって出目の回収率が異なるのは十分考えられる話です。
      個人的には本命サイドの決着が増えそうと予想します。

      最近、ちょっと時間が取れなくて皆様からいただいた解析ネタが溜まっているので、ちょっとお時間をいただくことになるかもしれません。
      申し訳ないです。
      でも、テーマとして興味深いので、次回以降のテーマとさせていただきますね。

      コメントありがとうございました。

      PS
      コメントはスパムが多いので、承認制を取らせていただいて、書き込んでもすぐに反映されない仕様です。
      何度も投稿させてしまって、申し訳ありませんでした。
      コメント欄に注意書きをしておくべきでしたね。近々対処したいと思います。

  2. はじめまして。ふひゃふひゃ先生と申します。

    いつも興味深く拝見させていただいております。
    さて、今回はデータの検証をしていただきたくコメントをすることとなりました。

    先日オフィシャルサイトがリニューアルされたのはご存知かと思いますが、
    確定オッズが見れるようになりました。
    ここから、1-2が1番人気のときのそれぞれの出目の回収率がだせないか?
    同様に1-3,1-4の場合は?
    つまり、2連単の1番人気別に3連単の回収率を出したらどうなるか?
    というのが知りたいのです。

    私の体感ですが、1-3が1番人気のときは荒れる印象があるので1-3-9の回収率は低く、回収率100%超えの出目があるのでは?と思っております。

    ご多忙のこととは思いますが、手の空いたときにでも検証していただけたら有り難いです。

    • コメント承認、並びに返信遅くなって大変申し訳ありません。
      ネタの提供、ありがとうございます!

      確定オッズ、見られるようになっていますね!
      オッズが見られるのは今年3月くらいからみたいなのですが、これで解析の幅が広がりそうです。
      1−2が一番人気の時と、1−3が一番人気の時では、確かに出目別の回収率は違いそうです。

      次回以降、分析のテーマとして取り上げたいと思います。
      ありがとうございました!

  3. はじめまして。
    最近始めたばかりです。
    (元々はパチンコパチスロで普通に106%で通年通してました。15年前なら115%でしたが・・・)
    仕事は園芸なのですが、ナゼか数学も最近ボチボチ趣味で始めて(高校の偏差値30だったので数学が好きか嫌いかも知らないまま40歳になり、ωの性質から複素数平面と三角関数にハマリ、ルート計算や素因数分解、解の公式すら知らないほどに基礎が無いので中学からやり直し、因数分解公式や三項間対称式、パスカル三角による展開、ドモワブルの定理、トレミー定理、正弦、余弦、接弦定理、方べきの定理、対数関数、指数関数、極限、微分法、簡単な定積分、tanθ置換型積分、円の方程式、楕円の方程式、三角関数全般、くらいまでは遊べるようになりました。)
    暑さに耐えかねてボートピアへ行ってみたら、「上手い選手は観れば解るぞ?簡単なんじゃないか?」➡スキーのインストラクターとラフティングガイドをやっていたことから、ターンの上手さはA1選手の中の差も見えます。最近はパドルボードです。
    6艇だから「見えても難しい!」となりましたが、条件付き確率を考えて「イン逃げなら捲り無し」「捲りならイン逃げ無し」の14コース想定でやってます。
    類似競艇経験から、難しい技術が差しであることは想定出来ますし、4が捲れば6が捲り差しを狙ったり、そもそもその展開は23が凹むか、2が差しに廻らないと生まれないです。
    各艇の航跡を微分して加速度くらいは計算できますが、水ですからナビエストークス方程式の理解が欲しいところです。
    買い目は順列ですし、結果は条件付き確率、あとは運動方程式、でどーにかならないかと考えてます。しかし、航跡が見えてSが見えても、競艇のシステムで勝つのは難しいてすね。

    • コメントありがとうございます!

      色々とスキルを習得されているようですね。素晴らしい。
      物理的な航跡からのアプローチはなかなか有望なアプローチだと思います。
      ただ、定量化するのがかなり難しい気がしていて、映像を画像解析してターンの実力をアルゴリズムで推定する・・というのは技術的に困難だと思います。
      範囲を絞って人の目で評価する方向で考えられておられるでしょうか?

      「14コース想定」は類似する展開を14種類に絞って検討する、ということでしょうか?
      選手の組み合わせから、ある展開(23が凹んで4がまくる・・等)になる確率、その後の着順の確率などをトータルした確率分布を考え、期待値の高い舟券だけ買う・・みたいな。
      (違うきもします)

      非常に面白い意見だと思います。
      コメントありがとうございました!

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