競艇は男女混合で行われる競技だ。
男子選手5人の中に1人だけ女子選手が混ざってレースをすることもある。
レースの予想をするときに、ファンは選手の性別を考慮して予想しているのだろうか?
個人的に見聞きした範囲では、割と参考にしている人は多い気がする。
予想の参考にされるということは、オッズに影響して、回収率にも影響する可能性があるということだ。
今回は女子選手がインに入ったレースと、男子選手がインに入ったレースの回収率を比較してみたい。
方法
1号艇に女子選手が割り当てられたレースと、1号艇に男子選手が割り当てられたレースを比較する。
どちらの条件でも二連単、1頭の総流し(1−2、1−3、1−4、1−5、1−6の5通り)を買い、的中率と回収率をシミュレーションした。
オール女子レースは傾向がぼやけてしまうため、集計の対象外とする。
結果
結果は下表のとおりとなった。
回収率 | 的中率 | 平均配当金 | サンプル数 | |
---|---|---|---|---|
女子選手 | 63.07 | 28.89 | 1091.33 | 1713 |
男子選手 | 76.6 | 48.07 | 796.64 | 140561 |
女子選手がインに割り当てられたレースの回収率は、男子選手がインに割り当てられたレースと比べ、圧倒的に回収率が低くなっている。
その差、約13%だ。
的中率に至っては20%の差が有る。
女子選手のデータはサンプル数が少ないので若干心もとないのだが、これほど差が大きいのは、偶然ではなさそうだ。
配当金の平均は300円程度の違いだ。
女子選手がインに入ったレースは、実際の当たる確率と比べ、売れすぎていると言えるだろう。
侵入コースに関して
女子選手は1号艇に割り振られても、1コースに侵入できないケースも多い。
男子選手が1号艇で1コースに侵入できた割合は97.36%に対し、女子選手が1号艇で1コースに侵入できた割合は93.16%だった。
なので、念のため、1コースに侵入できたレースだけで回収率をシミュレーションしてみると、若干回収率が上がった。
回収率 | 的中率 | 平均配当金 | サンプル数 | |
---|---|---|---|---|
女子選手 | 66.67 | 30.63 | 1088.09 | 1596 |
男子選手 | 76.6 | 48.07 | 796.64 | 140561 |
しかし、それでもなお、男子選手が1号艇の場合よりも回収率が低くなっている。
考察
今回の結果からは女子選手のイン戦は、実際の確率と比べて売れすぎていると言えるだろう。
あるいは、応援されているのかもしれない。
勝ってほしいという願望を込めて舟券を買う人も一定数いるだろう。
そんな、ファンの心理が働いている可能性もある。
しかし、回収率は低くなってしまうようだ。
集計対象期間:2013年6月1日〜2016年6月30日
レース件数:160932レース ※不成立含む
女子選手の男女混合戦での勝率とすべてのレースの勝率差を見ると0.85程度違っています。データは以下の条件です。
対象レース開催日;15.8.1-16.7.22
男女混合戦;男子3人以上のレース 30走以上
ほぼ女子戦;女子5人以上のレース 30走以上
最も差が大きいのは、長嶋万記選手で2.78も違っていました。まあ、男子の最強クラスと対戦させられるのでしょうから、差が大きくてもしょうがないのでしょう。全体的に全体勝率が高いほうが差も大きくなっていました。
注;勝率は得点増しは考慮していません。
女子リーグの得点増し分も加えて考慮すると、トップクラスの女子レーサーはかなり勝率が高めの集計になっていそうですね。女子リーグで強豪になればなるほど、女子リーグに斡旋される機会が増えるし。2.78も違うと、別の基準が必要なレベルですね。混合戦の場合、女子選手の勝率は2割引きくらいで考えると、男子選手の勝率と同じ基準になるくらいなのかもしれません。(きちんと集計してみないとなんとも言えませんが)情報、ありがとうございました。