一体、的中率が何パーセント以上ならば回収率がプラスになるのだろうか?
例えば、平均配当金が1000円とすると、10回に1回当てれば回収率がプラスマイナス0円(回収率100%)になる計算だ。
この場合、的中率の損益分岐点は10%。損益分岐点とは、利益が出るか、損失が出るかの境界線の事。
上記の例であれば、長い目で見て、10%を超える的中率をキープできれば勝てるし、10%を下回れば負ける。
つまり、的中率10%が損益分岐点となる。
それでは、実際のレースでは、どれくらいの的中率があれば、回収率がプラスになるのだろうか?
今回は的中率の損益分岐点を計算してみた。
前提条件
二連単1点買いで計算する。
各出目によって平均配当金が違うので、出目別で集計した。1−2と6−5では平均配当金が明らかに違うので、損益分岐点となる的中率も全く異なる。
例えば、1−2の配当金の平均は538.05円なので、18.59%の確率で当てれば、回収率が100%となるが、一方、6−5の平均配当金は7963.8円なので、1.26%の確率で当てれば、回収率が100%だ。
そんな感じで、二連単の全出目の損益分岐点を計算した。
結果
結果は下表のとおりとなった。
損益分岐的中率と言うのが損益分岐点となる的中率。
出現率と言うのは、全レース買い続けた場合の的中率。1−2などのある出目で決着する確率と言い換えても良いかもしれない。
差分と言うのは、損益分岐的中率と出現率の差分。このギャップを埋めれば勝ちに回れる。
出目 | 配当金平均 | 損益分岐的中率 | 出現率 | 差分 |
---|---|---|---|---|
1-2 | 538.05 | 18.59 | 15.37 | 3.22 |
1-3 | 659.29 | 15.17 | 11.92 | 3.25 |
1-4 | 763.85 | 13.09 | 9.48 | 3.62 |
1-5 | 1278.16 | 7.82 | 5.71 | 2.11 |
1-6 | 1755 | 5.7 | 4.07 | 1.62 |
2-1 | 1175.54 | 8.51 | 6.79 | 1.72 |
2-3 | 1898.39 | 5.27 | 3.57 | 1.69 |
2-4 | 2236.03 | 4.47 | 2.87 | 1.61 |
2-5 | 3064.74 | 3.26 | 1.92 | 1.34 |
2-6 | 3770.53 | 2.65 | 1.47 | 1.18 |
3-1 | 1472.26 | 6.79 | 4.69 | 2.1 |
3-2 | 2687.15 | 3.72 | 2.97 | 0.75 |
3-4 | 2370.9 | 4.22 | 2.77 | 1.45 |
3-5 | 3075.89 | 3.25 | 1.87 | 1.38 |
3-6 | 3835 | 2.61 | 1.42 | 1.18 |
4-1 | 1698.2 | 5.89 | 3.8 | 2.09 |
4-2 | 2782.97 | 3.59 | 2.39 | 1.2 |
4-3 | 3060.71 | 3.27 | 2.11 | 1.16 |
4-5 | 2934.74 | 3.41 | 2.25 | 1.15 |
4-6 | 3771.26 | 2.65 | 1.53 | 1.13 |
5-1 | 3228.89 | 3.1 | 2.08 | 1.02 |
5-2 | 4566.81 | 2.19 | 1.27 | 0.92 |
5-3 | 5225.11 | 1.91 | 1.1 | 0.81 |
5-4 | 5294.83 | 1.89 | 1.28 | 0.61 |
5-6 | 5883.55 | 1.7 | 0.91 | 0.79 |
6-1 | 4126.41 | 2.42 | 1.3 | 1.12 |
6-2 | 5746.13 | 1.74 | 0.96 | 0.78 |
6-3 | 6347.6 | 1.58 | 0.76 | 0.81 |
6-4 | 6345 | 1.58 | 0.78 | 0.79 |
6-5 | 7963.8 | 1.26 | 0.57 | 0.68 |
ちなみに、出目ごとに回収率は同じではない。本命傾向の出目は回収率が高く、穴傾向の出目は回収率が低い。出目別の回収率を知りたい方は「出目買い結果一覧」をどうぞ。
的中率を上げよう
どの出目を見ても、差分は最大でも3%程度。
出現率は全レースで買い続けた場合の的中率なので、買わないレースがあれば、当然、的中率を上げることができる。
例えば、1−2が来ないと思ったレースを買わなければ、的中率は当然上がる。いわゆる、1−2を消すと言うやつだ。すべてのレースを買い続けた場合の的中率が15.37%なので、買わないレースを正しく選ぶことができれば、的中率を上げることができるだろう。
では、100レース中、3レースだけ消せば、的中率が3%上がるのだろうか?
もちろん、そんなことはない。
100レース中、10レース出現すると言う出目があったとしよう。つまり、的中率は10%。
100レース中、3レースを消してみる。すると、買うのは97レースだ。
10回的中 ÷ 97レース × 100 = 10.3%
100レース中、3レース消したところで、的中率は0.3%しか上がらない。
的中率を3%あげるのに、消す必要があるレース数は、16.66レースだ。
一度も的中を逃さずに、100レース中、17レースを消すことができれば、回収率が100%を超える。
何レース消せば良いか?
では、回収率の損益分岐点を上回るため、どれくらいのレースを消さなければならないのだろうか?
計算してみた。
目標は回収率100%を超えるまでにアップさせるべき的中率で、削除率というのは、何パーセントのレースを消せれば目標の的中率に到達するか、だ。
出目 | 目標 | 削除率 |
---|---|---|
1-2 | 3.22 | 17.3 |
1-3 | 3.25 | 21.42 |
1-4 | 3.62 | 27.62 |
1-5 | 2.11 | 26.96 |
1-6 | 1.62 | 28.49 |
2-1 | 1.72 | 20.21 |
2-3 | 1.69 | 32.14 |
2-4 | 1.61 | 35.92 |
2-5 | 1.34 | 41.14 |
2-6 | 1.18 | 44.5 |
3-1 | 2.1 | 30.98 |
3-2 | 0.75 | 20.08 |
3-4 | 1.45 | 34.36 |
3-5 | 1.38 | 42.57 |
3-6 | 1.18 | 45.41 |
4-1 | 2.09 | 35.43 |
4-2 | 1.2 | 33.41 |
4-3 | 1.16 | 35.36 |
4-5 | 1.15 | 33.87 |
4-6 | 1.13 | 42.45 |
5-1 | 1.02 | 32.9 |
5-2 | 0.92 | 42.04 |
5-3 | 0.81 | 42.38 |
5-4 | 0.61 | 32.16 |
5-6 | 0.79 | 46.52 |
6-1 | 1.12 | 46.32 |
6-2 | 0.78 | 45.02 |
6-3 | 0.81 | 51.61 |
6-4 | 0.79 | 50.33 |
6-5 | 0.68 | 54.26 |
1−2の削除率は17.3%。
100レース中、18レース消せれば回収率が100%を超える。逆に言うと、100レース中、82レースは買っても良いから、一度も取りこぼしてはならない。
6−5の場合は100レース中、55レースを消せれば、回収率が100%を超える。
考察
今回の分析は、100%取りこぼさないという前提がある。
自信を持って消せるレースというのは、他の人も同じように考えているだろう。それを取りこぼすということは、おそらく配当金が平均よりもずっと高くなっているはずだ。
つまり、取りこぼしのリスクはかなり高いだろう。
100レース中18レース、100%1−2が来ない条件を見つけることができるか?
難しいような、できそうなような・・
まあ、簡単でないのは間違いないだろう。
集計対象期間:2013年2月1日〜2016年2月29日
レース件数:160534レース ※不成立含む