本気で競艇のマーチンゲール戦法をシミュレートしてみた


ギャンブルの必勝法であるマーチンゲール戦法をご存知だろうか?

この戦法の何よりも素晴らしい点は、理論上必ず勝てるということだ。

外れる → 掛け金を倍に増やす

とやっていけば、いつかは当たるので、負け分を必ず取り返せるという理屈だ。

ただし、資金が無限にあるという前提条件があるため、実際問題として、完全に理論通り実行することはできない。

 

※2017年5月21日 kanntaroさんのご指摘を受け大幅にリライトしました

 

 

競艇で行うにあたって

ぶっちゃけ、競艇でこの戦法を使うのは無理があるだろう。

確かに6艇しかいないので当たりやすいが、三連単以外の賭け式では売上額が小さいため、すぐにオッズが下がると想定される。二連複に5万円入れれば、オッズは大幅に下がってしまうだろう。

三連単だと多少はマシだが、最も高い出目の頻度の1−2−3でも5.35%の出現率だ。

中央競馬の複勝でやった方が、まだ良いのではないか、と個人的には思う。

しかし、本当にそうだろうか?

無理だとして、どの程度の無理なのだろうか?

具体的な数値で検証してみたいと思う。

 

二連単でやってみる

最も単純に、1−2で試してみよう。

ここ3年間の1−2の平均配当金は538.09円、的中率は15.37%だ。

4連続で外れたら、掛け金を2倍にして行けば、理論上プラスになるはず。

20連続で外したとしても、1レースの掛け金はたかだか3200円。

kanntaroさんのご指摘により記事の内容を修正

 

4連続で外れたら掛け金を2倍にして行けば理論上プラスになるのか?

5倍の配当金があるとして、4回連続して外れたら賭け金を倍にすれば理論上勝てるのか?

そう思っていた時期が私にもありました。

しかし、ちゃんと計算してみると、そうではないことがわかる。

5回目で当たった場合、そこまでに賭けた金額は100円+100円+100円+100円+200円で、合計600円。

200円X5倍=1000円の配当金を受け取る。

400円の浮きになる計算だ。

しかし、8回目で当たった場合はどうだろうか?

100円+100円+100円+100円+200円+200円+200円+200円で、合計1200円を賭けている。

しかし、得られる配当金は1000円なので、200円のマイナスとなってしまう。

取り戻さなければならない賭け金の累積が膨れ上がるので、もっと早いタイミングで賭け金を倍にする必要がある。

表にしてみると、下記のようになる。

回数賭け金累積掛け金配当金利益
1100100500400
2100200500300
3100300500200
4100400500100
52006001000400
62008001000200
7200100010000
820012001000-200
940016002000400
10400200020000
1140024002000-400
1240028002000-800
1380036004000400
1480044004000-400
1580052004000-1200
1680060004000-2000
17160076008000400
18160092008000-1200
191600108008000-2800
201600124008000-4400

結構マイナスになっているのがお分かりいただけると思う。

 

何回連続で外れたら賭け金を倍にすれば良いのか?

では、倍率が5倍の場合、何回連続で外れたら賭け金を倍にすれば良いのか?

3回連続で外れたら倍にしても、まだダメだ。

答えは2回連続で外れたら倍が正解だった。

表にすると、こんな感じになる。

回数賭け金累積掛け金配当金利益
1100100500400
2100200500300
32004001000600
42006001000400
5400100020001000
640014002000600
7800220040001800
8800300040001000
91600460080003400
101600620080001800
1132009400160006600
12320012600160003400
136400190003200013000
14640025400320006600
1512800382006400025800
1612800510006400013000
17256007660012800051400
182560010220012800025800
1951200153400256000102600
205120020460025600051400

20回連続で外すと、1回の賭け金は1レースで5万以上になってしまう。

5万円も二連単1点に賭けたら、おそらくオッズは下がってしまうだろう。

それに、延べ20万以上の資金が必要だ。

連敗が続けば、賭け金も吊り上がり、必要な資金はとてつもない額になってゆくだろう。

オッズが下がらないと仮定したところで、用意できる資金が100万円の場合、24連敗でパンクする計算になる。

 

前提条件

これから行うシミュレーションでは、自分が買った舟券によるオッズの変動は一切ないものと仮定する。

実際問題、100万円も買えば、ほぼ元返しになるだろうが、そこは考えないものとする。

実際にどれくらいオッズが下がるかはこの記事を参照。

 

100レースでシミュレーションしてみる

まずは軽く、100レースでシミュレーションしてみよう。

結果は下のグラフの通りだ。

グラフは所持金の遷移を表している。

横軸が試行レース数で、縦軸が所持金。

100レース終了時点では約9万円のプラスとなっている。

しょっぱなで19連敗を食っているが、15万円の軍資金でも持ちこたえられている。

1レースで賭けた最高の金額でも5万円程度なので、多少はオッズが下がったとしても、まだまだ現実的な範囲だ。さすがに元返しにはならないだろう。

 

シミュレーション結果

では、約15万レースを対象としてこの戦法を忠実に実行すると、どんな結果になるだろうか?

まずは、下の図を見ていただきたい。

何のグラフかお分かりだろうか?

横軸は試行回数、縦軸は所持金の遷移だ。

所持金の目盛りの単位は1000億円。

最終的には5000億円以上の浮きとなった。

最大連敗数は61連敗で、1レースに1000億円以上の賭け金をブチ込んでいる。パンクしないために最低限必要な軍資金は4300億円だった。

 

連敗の頻度

当たる確率が15%程度だとしても、61連敗などそう滅多にあるものではない。

当たるまでに何連敗したかをヒストグラムで見てみよう。

横軸は連敗数で、縦軸は発生頻度だ。

これを見ると20連敗など滅多に発生していないことが分かる。20連敗する確率は3.49%程度だった。

まして、24連敗は1.84%しかない。

それでも、15万レース実行すればとてつもない荒波になるのだ。

 

別のデータでシミュレーションしてみる

連敗して賭け金が吊り上がった後のレースの配当金がいくらか?

1000億円を賭けたレースの配当金が2倍の時と10倍の時の差では、小さな積み重ねなど、すべて吹き飛ぶほど大きなインパクトを持っている。

というわけで、同じデータを並べ替えて同じ条件でシミュレーションしてみよう。

 

試行2

最終的な収支は約1238億円のプラス、最大連敗数は47連敗。

 

比較的、波が穏やかな試行だった。

 

試行3

 

最終的な収支は約6667億円のマイナス、最大連敗数は65連敗。

15万レースやっても、最終的にマイナスになる時もある。

 

試行4

最終的な収支は1兆円のプラス、最大連敗数は64連敗だった。

パンクしないために必要な軍資金の最低額は1兆2884億円。

 

まとめ

賭け金を増やして行けば、いつかは勝てる。

しかし、いつかは間違いなく破滅するだろう。オッズの変動をまったく無視しても、やはりいつかはパンクが待っている。

賭け方を工夫すれば、確かに破滅の確率は低くなるだろうが、それでもいつかはやはり、破滅する。

損切を行った場合、それはもう必勝法ではなくなってしまうだろう。

無限の資金と、賭け金の上限なし。

それが必勝法であるために絶対に必要な条件だ。

いかにその前提条件が不可能なものか、今回のシミュレーションで改めて実感した。

追い上げ、ダメ絶対。。

 

最後に、kanntaroさん、ご指摘ありがとうございました。

 

 

 

 

集計期間:2013年1月1日〜2015年12月31日

レース件数:156906レース ※不成立含む


本気で競艇のマーチンゲール戦法をシミュレートしてみた” への2件のコメント

  1. boatracemetrics拝見さしてもらいました。
    色々な興味深いデータ参考になります。
    本気で競艇のマーチンゲールをシミュレートしてみたのところで、
    4連続ではずしたら、掛け金を2倍にしていけば、理論上はプラスになるはず。
    とありますが、これではプラスになりません。
    8連続はずしてマイナスがでてくると思います。
    僕の計算ミスだったらすみません。

    • コメントありがとうございます!

      > 4連続ではずしたら、掛け金を2倍にしていけば、理論上はプラスになるはず。
      > とありますが、これではプラスになりません。

      おっしゃる通りでした。
      真面目に計算してみると、確かに8連敗で当たると、マイナスになりました。
      原因としては、掛け金のそれまでの累計を考慮していなかったためですね。

      8連敗している時、掛け金の累積は100円+100円+100円+100円+200円+200円+200円+200円で1200円になっています。
      ここで当たったとすると、配当金は5.38倍×200円=1076円。
      124円のマイナスになってしまいます。
      これ以降連敗が続いた場合も、11連敗、12連敗、14連敗…とマイナスになる試行が出てくるようです。

      累積を考慮すると、2連敗で金額を倍にしなければ理論上マイナスになる試行が出てしまいます。
      考察が甘かったようです(–;)

      ご指摘ありがとうございました!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。