グランプリ(賞金王決定戦)が終わると、ああ、年末だな、という気になる今日この頃。
というわけで、今回は優勝戦に関して、統計的に分析してみたいと思う。
優勝戦といえば、その節で一番調子の良かった選手だけが集まるレース。
一般戦とは予想の仕方も変えるべきなのだろうか?
決まり手比較
まずは、決まり手割合の比較から見てみよう。
優勝戦 | 非優勝戦 | |
---|---|---|
逃げ | 63.051 | 43.369 |
差し | 9.744 | 15.486 |
まくり | 8.951 | 17.386 |
まくり差し | 8.951 | 13.564 |
抜き | 7.363 | 9.414 |
恵まれ | 1.940 | 0.781 |
逃げが多い。
予想はしていたけど、圧倒的に逃げが多い結果になった。60%以上が逃げて終了だ。
反対に差しやまくりの割合が大きく減っている。
恵まれだけ若干高くなっているのは、スタートを踏み込むケースが多いからだろう。
これは配当金が安そうだ。
配当金比較
それでは、配当金のデータを見てみよう。
優勝戦 | 非優勝戦 | |
---|---|---|
三連単配当平均 | 8470.396 | 7597.72 |
三連単的中人気平均 | 19.656 | 19.672 |
二連単配当平均 | 1954.708 | 1914.203 |
二連単的中人気平均 | 5.531 | 5.991 |
万舟率 | 19.841 | 18.678 |
と思ったら、意外なことに、三連単の平均配当金だけが高くなっている。
人気順や万舟出現率はそれほど変わってはいない。
これは、どういう事だろう。
優勝戦では万舟の出現率が若干上がっているものの、せいぜい1%程度だ。
配当金比較詳細
これは、もう少し細かく配当金の分布を調べて見る必要がありそうだ。
優勝戦は優勝戦以外に比べて圧倒的にデータが少ないため(3年間で2268レースのみ)、ざっくりとした区切りで配当金を集計した。
各区切りの割合を比較すると、下表のようになった。
配当金 | 優勝戦 | 非優勝戦 |
---|---|---|
500〜1000 | 14.757 | 12.325 |
1000〜3000 | 37.896 | 36.836 |
3000〜5000 | 13.642 | 15.777 |
5000〜10000 | 13.642 | 16.028 |
10000〜30000 | 12.885 | 14.053 |
30000〜 | 7.178 | 4.980 |
優勝戦の配当金は3000円未満の割合が多く、3000円以上〜30000円未満の割合が低い。そして、30000円以上の配当が高い。
これは、非優勝戦に比べて、本命・穴の割合が極端になっていると考えられるだろう。
つまり、ファンの予想が本命寄りになっている証だ。
以前、穴は狙わない方が良い旨の記事を書いたが、優勝戦だけは別かも知れない。
穴狙いの回収率
試しに、優勝戦だけ60番人気〜120番人気の舟券を1レースにつき60点買うシミュレーションをしてみた。
回収率が71.959%、的中率は8.774%になった。
非優勝戦でも同じシミュレーションをしてみた。
回収率が55.559%、的中率は7.748%だった。
やはり、優勝戦では穴狙いの回収率が高くなっている。
考察
優勝戦では、優勝戦以外に比べて、ファンの予想が本命狙いに偏っているようだ。
優勝戦でがっつり勝負をかける人は多いと思う。
自分の経験でも、優勝戦はその節の総括として、今までのデータから真剣に予想していることが多い気がする。
優勝戦の予想は、真の予想の実力を試されているような、そんな無意識の思いが、どこかにあるのかもしれない。優勝戦を当てることができるやつこそが本物、みたいな。
少なくとも、優勝戦で適当な穴狙いをする人は少ないのではないだろうか?
優勝戦の穴狙い、アリかも知れない。
集計期間:2012年10月1日〜2015年10月30日
レース件数:161695レース ※不成立含む